日本蜜蜂を飼うVol.06
前回の「日本蜜蜂を飼うVol.05」では、第一号の巣箱に加え、第二号の巣箱にも日本蜜蜂が入居して、順調な様子をご報告致しました。
あれからも週に一度は様子を見に行っていました。
7月下旬のある日。
第二号巣箱の蜜蜂の群れが半減してしまっていました。
どうやら群れの大きさに対して巣箱が手狭になって、半数ほどが出て行ってしまった模様。
それからも、蛹を働き蜂が自ら巣箱の外に捨ててしまう「子捨て」が頻発しました。
原因は、
●農薬が付いた花粉や蜜を幼虫に与えたら成長が止まり死亡してしまったので捨てた
●蜜を集めてくるのができなくて幼虫に与える食料がなくて死亡してしまったので捨てた
のどちらかかと考えました。
それでは、ということで、砂糖を煮詰めて濃度を濃くした糖蜜を作り、その糖蜜を背の低いタッパに入れて巣箱の中に差し入れる「給餌」を行ったところ、三週間ぐらいで「子捨て」が収まったのでヤレヤレと胸をなでおろしました。
第二号巣箱の蜜蜂はこんな波乱万丈の夏でございました。
一方、第一号巣箱の蜜蜂は、ますます元気に巣を成長させてくれています。
それから一ヶ月半が経過し暑い夏も乗り越えて9月。
中旬に差し掛かった頃からキイロスズメバチやオオスズメバチが、蜜蜂を狙って訪れるようになりました。
スズメバチは蜜蜂と違って肉食です。
蜜蜂を捕獲し顎で砕いて肉団子にして巣に持ち帰ります。
キイロスズメバチは巣門(巣の出入り口)の前方付近をホバリングしながら、
出入りする蜜蜂を空中でキャッチする狩りの仕方。
ごくまれに成功するぐらいなので蜜蜂の被害は限定的なので対策はしていません。
しかし、オオスズメバチは違います。
巣門を自らが巣の中に入られる大きさまで強靭な顎でバリバリと噛み広げます。
そして仲間とともに巣の中の蜜蜂を根こそぎ肉団子にしてさらっていくのです。
巣門を見ると齧られた形跡がありました。
これは何か対策をしないといけません!!
まずはスズメバチを撃退する「ネズミ捕りシート」を設置。
早速、目の前に現れたスズメバチを虫網で捕えてシートに貼り付け、屋根の上に設置しました。
次に、物理的に巣門を防御することに。
アルミ板を加工して、巣門を齧られないようにしました。
これでスズメバチに侵入されることはないでしょう!!
さて、設置したネズミ捕りシート。
一日経過後の様子です。
かなり衝撃的な写真になりますが…
蜜蜂を全滅から防ぐためです。
攻撃してくるものからは防御しなくてはいけません。
でも殺生してしまいましたので、手を合わせ祈りました。
このように様々な試練が続きます。
しかし、減り続ける蜜蜂を放っておくと手遅れになります。
どうか日本蜜蜂が増えてくれますように。